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症例報告

● 腹腔鏡検査

腹腔鏡検査は、1 cm程度の切開を腹部に3箇所程度施し、その部分から硬性鏡を入れることで腹腔内部の観察や組織採材を行う検査です。また本検査は、全身麻酔が必要ですが、切開が最小限のためその侵襲度は非常に低く、検査のみであれば、日帰りでも実施可能です。

検査方法としては、切皮して腹部に筒型の入り口(トロッカー)を挿入し、腹腔内に空気を入れて腹部を膨張させ明瞭化した後、鏡を用いて腹腔内を探索します。

肉眼所見が観察できるというメリットはもちろん、通常の開腹手術ではアプローチが困難な部位にも比較的容易に硬性鏡を挿入することで、肉眼所見以上に細部まで詳細に各臓器を観察することができます。そのような利点がある腹腔鏡検査は異常所見(色調、形、辺縁部など)の検出には非常に優れています。

その他、内視鏡と同じように目視での生検を実施することが可能で、異常と思われる領域を確実に採取し、病理組織検査へ供するのに十分なサンプルを得ることが可能です。また、採材後の臓器からの出血の程度や止血の確認も視認可能であるため、安心です。
腹腔内の精査の他、胸腔内の精査(胸腔鏡検査)にも同様に適用することができます。


下記の動画を閲覧するにはWindowsMediaPlayerのプラグインが必要です。


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症例1

症例1は9歳齢のラブラドール・レトリーバーで、食欲不振、体重減少を主訴に紹介されました。血液検査、超音波検査から肝疾患が疑われ、腹腔鏡にて肝生検を実施し、病理組織検査にて肝線維症と診断されました。

処置中の動画
(Windows Mediaファイル形式:約5MB)

症例1
 

症例2

症例2は多血症を主訴に紹介された11歳齢のシー・ズーです。超音波検査およびCTにより腎腫大を認め、Tru-cut バイオプシーにて肉腫(起源不明)と診断されました。

処置中の動画
(Windows Mediaファイル形式:約3MB)

症例2
 
 
以上のように、腹腔鏡を用いると、患者への負担を非常に抑えた腹腔内の視診および安全・確実な腹腔内臓器の組織生検が可能です。
また、超音波検査およびCTでは検出できない器質的変化なども、肉眼所見の異常により視認できるケースもあり、非常に有益な検査ツールであると実感しています。
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