一般診療施設を訪れる眼疾患罹患動物のうち眼表面疾患が全体の6割を占め、さらにその6割が角膜疾患であると言われ、今回は、その中で最も遭遇すると思われる角膜潰瘍についてご説明します。
治療法については、角膜の侵されている深さとその原因、角膜の状態により内科的治療、外科的治療の選択が行われます。 内科的治療としては、以下の薬剤が使用されます。
1)抗菌剤点眼薬 表層での角膜の疾患では感染症が多く、抗菌剤を使用することが多いです。常在菌としては、Staphylococcus属やStreptococcus属のグラム陽性菌が優位であるため、グラム陽性菌に有効な抗菌剤を用います。さらに、重度な場合には感受性試験に基づき抗菌剤を利用します。 2)抗コラゲナーゼ薬 角膜潰瘍の進行の早い場合には、角膜実質の膠原線維の融解予防のために抗コラゲナーゼ薬を用います。また、血清中α2マクログロブリンも抗コラゲナーゼ作用を持ち、自己血清が利用されます。 3)毛様体筋麻痺薬
角膜潰瘍時、毛様体痙攣が起こり、それによる目の不快感を緩和するためにアトロピン点眼薬が利用されることもあります。 外科的治療としては、以下の方法があります。 1)瞬膜弁被覆術 2)結膜弁被覆術(図6) 3)角膜移植 最後に、角膜潰瘍は最もよく見られる眼疾患の一つであり、比較的早期に気づくことができ、的確な検査および診断により視覚喪失を免れることが出来ます。